爪先から、あなたらしく。
橘 沙織のサロンを開いたのは2019年の秋のこと。それまで10年間、渋谷の大手サロンでネイリストとして働いていた彼女は、ある日「なぜネイルサロンはこんなに急かされるのだろう」と思ったそうです。回転率を上げるために短縮された施術時間、流れ作業のような接客。それが嫌で、代官山の路地裏にある古い一軒家を借り、自分が通いたいと思えるサロンをゼロから作りました。カクテルバーを併設したのは、友人のバーテンダー・田中 誠との会話がきっかけ。「ネイルが乾く時間に、美味しいものを飲めたらいいよね」という一言が、このサロンの核になっています。
Enchanter Oakdaleという名前は、沙織が学生時代に読んだイギリスの小説から取っています。魔法使いが住む森の小屋のような場所を作りたかった、と彼女は言います。実際、サロンの内装は彼女自身がロンドンとパリで買い集めたアンティーク家具で統一されており、どこか異国の隠れ家のような雰囲気があります。使用するジェルブランドもロンドン発のものを中心に選んでいて、発色の良さと爪への負担の少なさを両立させることにこだわっています。2021年には雑誌『VOGUE JAPAN』のビューティー特集に取り上げられ、それ以来、予約が取りにくいサロンとして知られるようになりました。